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                     千鳥の曲  吉沢検校作曲



   
昔の組歌風の古雅な箏曲の姿に戻そうとして、雅楽の箏の調弦をヒントにして

   古今調子をあみ出しました。六段とともに箏の代表的な名曲です。


   


   しほの山 さしでの磯にすむ千鳥 君が御代をば 八千代とぞなく

                        君が御代をば 八千代とぞなく

   淡路島 かよふ千鳥のなく声に 幾よ寝ざめぬ 須磨の関守
  
                       幾夜寝ざめぬ 須磨の関守



   

   しほの山付近のさし出の磯に住む千鳥までも君の齢は八千代の久しきに亘るとないている

   淡路島に通う千鳥のなく声のその淋しい声によって、須磨の関所の番人は

   幾夜ねむりから覚めさせられたことであろうよ

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