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歴史いろいろ
 代表的な作曲家  江戸の三曲合奏
 一絃琴/琴・今昔マイピクチャー  蒔絵「楽器尽くし」










     
                      


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代表的な作曲家


 ★八橋検校

     筝曲を芸術的な音楽として完成させた八橋検校は1614年福島県平市に生まれ
     はじめは三絃を弾き、江戸に出て筑紫流筝曲を学ぶ。1685年死去しましたが
     この年は西洋音楽の父「バッハ」や「ヘンデル」の生まれた年でもあります。

     現代筝曲のルーツ箏組曲13曲を制定しました。
     表組は「菜蕗」 「梅が枝」 「心尽」 「天下太平」 「薄雪」 「雪晨」 「雲上」
     裏組は「薄衣」 「桐壺」 「須磨」 「四季曲」 「扇曲」 「雲井曲」
     また筝曲段物3曲「六段の調べ」 「八段の調べ」 「みだれ」の原型を作曲。
     箏の基本である「平調子」を考案しました。組歌13番目の雲井曲以外は全て
     「平調子」の曲です。

     京都に「八橋」という有名な銘菓があります。これは八橋検校を慕って
     お墓参りに来る人たちの為にお土産として作られた焼き菓子です。
     最近、生八橋でお箏の形に「柱」の模様入りのお菓子も出ています。



                        

                            八橋検校(常光院蔵)







 ★生田検校

     1656年生まれ。三味線曲の長唄、端唄と箏を合奏することを始めました。
     演奏技法にスクイ爪、押し手を取り入れる。スクイ爪の重要度により角を使うように
     角型(丸みをおびていて現在の生田流と山田流の中間)にして
     斜めに座って演奏しやすくしました。





 ★山田検校

     1757年江戸に生まれる従来の筝曲が組歌中心で古雅・単調で三味線の伴奏役でしたが
     当時の江戸で行われていた河東節や謡曲にヒントを得て新歌曲を多く作曲しました。
     箏を主奏楽器とする語り物音楽の創始者。美声の持ち主で江戸中の人気者でした。




 ★宮城道雄

     1894年神戸に生まれる。現代音楽の父といわれています。
     筝曲の伝統の上に洋楽の要素を取り入れました。350以上の作品がありますが
     「水の変態」は14歳のときに作曲されたものです。カノン形式、変奏曲形式などの採用。
     スタッカート、グリッサンド、トレモロ、ハーモニクス、アルペジオの技法の拡大。
     日本を代表する曲「春の海」は瀬戸内の海の印象をA−B−Aの三部分形式で昭和4年に
     作曲され、フランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーと合奏して大好評を博しました。
     また現在の合奏曲に大変重要度の高い「十七絃」も考案しました。
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 ★江戸の三曲合奏

     はじめは箏・三絃・胡弓の組み合わせで行われましたが江戸末期に
     胡弓のかわりに尺八が加わり普及しました。


                  

                      江戸時代の三曲合奏(歌川国貞筆)
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 ★一絃琴

     葛飾北斎と親交があった書画家高山鴻山記念館
     鴻山が愛用したという一絃琴がありました。
     胴は竹製で、表面に桐が貼られ、中央に一本の糸を張ったものです。
     長さ110センチ、巾11センチで手軽に持ち運べますし
     とても単純な楽器で自分でも作れそうでした。
     弾いてもよいとのことでしたので「さくら」を弾いてみました。
 

     演奏方法

    
琴は琴台にのせます。
     左手中指に中空の管をつけ弦にあてて音程を作ります。
     右手人差し指にも管をつけてその先で、はじくと音が出ます。
     左手音程位置をしっかり決めて弾くと良いようです。
     私たちが使用している13絃箏と比べるとほんとに簡単に弾けますよ。

     また一絃琴というとベトナムの民族楽器ダンバウも知られています。
     音色はまだ生で聞いた事はないのですが哀愁を帯びたステキな音色
     と聞くとこれもまた弾いてみたくて・・

     実際「琴」という名のつくものがどれだけあるのかと思い、ここにまとめてみました。


琴・今昔
八雲琴 やくもごと 1820年代に伊予の中山琴主が創案。胴の全長は109センチの竹製。
琴台にのせて二弦同時にかき鳴らします。
いまでも神聖なものとして扱われ八雲琴を弾く時は白装束をきて演奏します。
一絃琴
須磨琴
いちげんきん
すまごと
平安初期、業平の兄が須磨の流された時、渚で拾った板に
糸一本を張って作り、葦の茎を爪にして弾いたそうです。
須磨琴と言われ現在保存会もあります。
五弦琴 ごげんきん 中国古代の楽器の一つ。五弦を張った琴(きん)七弦琴の前身。
新羅琴 しらぎごと 新羅で用いられた伽や琴の日本での呼び名。長さ1.5メートル12弦。
正倉院に保存されています。
鉄心琴 てっしんきん 鉄琴(てつきん)と同じ物。小型鉄板を音階的に並べ、
バチで打って演奏します。17世紀ごろオランダで改良されました。
馬頭琴 ばとうきん モンゴルの擦弦楽器。
皮を張った箱型の胴に長い棹のついた胡弓の一種です。
棹の先が馬の頭の形をしています。2弦で馬尾毛が使われています。
大和琴
 倭琴
やまとごと 和琴(わごん)の別称。日本の弦楽器の一つで胴は桐製,全長1.9メートル
前後ですが古代のものはだいぶ小型です。
琴柱(ことじ)は楓の二股の小枝をそのまま使用、6弦で日本固有の楽器と
されて、宮廷などで神楽歌などの伴奏として用いました。
同類のもの:東琴(あずまごと)、大和琴(やまとごと)、六弦琴(ろくげんきん)
百済琴 くだらごと 古代中国、朝鮮、日本で使われた弦楽器。ハープ属で、曲形の枠に
21〜23本の弦を張って演奏します。箜篌(くご)と同じもの。
danbau
ダンバウ
一絃琴
だんばう ベトナムの民族楽器。スチールの一弦で、弦が張り出されている部分が
ひょうたん(バウ)の形をしている(ダン=楽器)、木製の1メートル程の長さで
中空になっています。3オクターブの音域で、とても哀愁を帯びた音色です。


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 ★京都 高台寺の漆工芸蒔絵「楽器尽くし」


             


   


     高台寺の霊屋(おたまや)に秀吉と北政所がお祀りされていますが、須弥壇、厨子には
     華麗な蒔絵が施され、桃山時代の漆工芸術の粋が集められています。
     その中の「楽器尽くし」と題した蒔絵に鼓、琵琶、笙、笛、琴などが描かれていました。
     桃山時代は琴がまだ伴奏楽器としてのイメージが強かったせいなのでしょうか?他の楽器より
     小さく描かれているのは私の偏見でしょうか・・・
     皆さん、どれが琴でしょう・・・?〜捜してくださ〜い。!

           (先日たまたま京都の紅葉を見に高台寺へ行ってきました。そこでの再発見です。)


    
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